長い人生の中、怪我をしてしまって仕事を休むことがありますよね。
一方、求職中であっても、怪我や病気に見舞われることもあるでしょう。
次の仕事を探したいという気持ちがあっても、体が健康でなければ行動ができませんよね。
今回は、ケガや病気で働けない時の対処法をご紹介したいと思います。
失業保険は病気やケガに対応できない?
求職中に、失業手当の支給を受けながら生活している人の話は結構聞きますよね。
ところで、その期間中に病気等で体調を崩してしまい、療養が必要になった時はどうなるのでしょうか?
まずは、失業保険の視点から対応できるかどうかを見ていきましょう。
・失業保険の制度上の意味から考える
・もしもの時に利用できそうな選択肢とは?
失業保険の受給期間中は、どのような事情でも対応できると思ってしまいがちです。
ですが、万能の制度でないことを今回の記事を通して理解しましょう。
失業保険の制度上の意味から考える
そもそも失業保険は、次の仕事を見つけるための一時的なサポートとして設けられた制度になりますよね。
そのため、求職活動をしている事実がある場合ならば問題ありませんが、何らかの事情でそれができていないとなると、支給がストップしてしまうのです。
条件を満たすには、積極的な求職活動が必要です
よく、認定日があるという話を聞きますが、その日は今後の支給が問題なくできるかどうかに関わっている日になるでしょう。
ですので、ケガや病気が原因で働けないだけでなく、次の仕事を探すことがそもそもできない状態だと、失業保険を活用することができません。
従って、失業保険の申請をしようとしても、断られてしまう場合があるのです。
そうなると、今後の生活をどうしていけば良いのか、不安になってしまいますよね。
その時に思い出して欲しいのが、「傷病手当金」の仕組みです!
もしもの時に利用できそうな選択肢とは?
みなさんが、病気や怪我で働けない、仕事が探せないという時は、健康保険で利用できる「傷病手当金」を利用しましょう。
この仕組みは、会社員のように社会保険に加入している人が利用できるもので、自営業等の国民健康保険に加入している場合は利用できません。
利用すると、働けない間のお金が支給されることになりますから、生活面での不安を少し小さくすることができるでしょう。
また、雇用保険に加入している人の場合は、もう一つの方法を利用することもできます。
それは、雇用保険で設けている「傷病手当」と呼ばれる仕組みになります。
これは、求職者に対して行われる給付になり、金銭面の設定は失業保険と同等になりますから、申請した方が絶対に良いですよね。
支給の仕組みとしては、求職活動ができない期間が14日以内ならば失業保険の基本手当になりますが、15日以降になると傷病手当に切り替わります。
さらに病気等の状況が長引いてしまい、30日以上になる場合には、このまま傷病手当をもらうか、一旦給付を辞めるかを選択することになります。
仮に一旦給付を辞めた場合であっても、健康を取り戻した時点で受給期間内ならば、その分を受け取ることができますからご安心下さい。
一方で、受給期間には制限がありますから、それを越えてしまうと受給対象から外れてしまうことは覚えておきましょう。
補足ですが、病気のような事情がある場合は、ハローワークで受給期間の延長手続きをしておくと、最長3年延長することができます。
これには事前の手続きが必要になりますが、知っておいて損はないでしょう。
自分の現状を分析してベストなサポートを得よう
求職期間中に関わらず、仕事をしている時でも、病気等で働けない時が出てきます。
その時は、今の自分の状態を客観的に見て、利用できる制度を活用して乗り切るようにして下さい。
例えば、仕事を一時的に休む、退職して一旦休みたいと考えている場合には、健康保険での傷病手当金が利用できるでしょう。
その一方で、求職中に病気等で休まないといけなくなった場合は、雇用保険の傷病手当で対応することができますよね。
特に、いったん退職してしまったような場合は、どうすべきか迷ってしまいます。
病気等が原因で受給対象外になってしまった場合は、まず傷病手当金の利用ができないかどうかを職場に確認してみて下さい。
少しでも生活のサポートが受けられると、病気や怪我の治療にも専念できるようになりますよね。
どのような状況であれ、優先すべきはみなさんの健康状態です。
再び働く、求職活動を行うにしても、「健康であること」はどの職場にも求められている項目ですよね。
通院したり治療を受けたりすることは大変ですが、少し自分の体を休ませる機会として捉えて、ゆっくり休めるような環境を整えましょう。
その際に、今回紹介した制度は、金銭的なサポートになりますから、みなさんの支えになります。
現在はコロナ禍の影響で失業保険等の利用が多く見られる状況ですが、自分が利用する可能性は十分にあります。
今は必要ないと思っている人でも、生活の知恵として知っておくと、困った時に役立つでしょう。
また、みなさんの周りでも困っている人がいた時は、是非このような仕組みや対処法があることを教えてあげて下さいね!
まずは積極的な求職活動が必要です